Incredibuild Cloud について

概要

Incredibuild Cloud はクラウド上の仮想マシン (VM) を利用してタスクの実行に使うコアを無限に増やすことができます。オンプレミスやクラウドのマシンにあらかじめ Helper Agent をインストールしたり、クラウドのリソースを起動・管理したりする必要はありません。必要なのは Incredibuild の基本パッケージと有効なクラウド アカウントだけです。

状況に応じて自動的にクラウド上の VM を起動・終了するので、開発サイクルを高速化できるだけでなく、クラウド リソースのコストも大幅に削減できます。

Incredibuild Cloud をアクティベートすると VM 群 (Helper Agent として動作) が自動的にクラウド上に作成されます。作成された VM は Incredibuild Coordinator からリクエストを受けるまでクラウド上の Incredibuild プールでスリープ状態で待機します。このメカニズムにより、リクエストのたびに VM を起動する場合よりもすばやくコアを提供することができます。また、VM を (実行モードではなく) スリープ状態で待機させておくことで、クラウド コストを大幅に削減することができます。Incredibuild Cloud ではプール内で待機する VM の数をあらかじめ設定しておき、コアが不足すると VM を追加で起動します。この VM はタスク完了後に停止します。

Incredibuild コーディネーター モニターで、クラウド上のリソースのアクティビティを表示したり、Helper Agent として動作する VM の詳細情報を確認したりすることができます。また、Incredibuild Cloud ソリューションはニーズに応じて調整することもできます。

メリット

  • シンプル - 特別な設定や統合は必要ありません。Incredibuild のライセンスとクラウド アカウントだけで利用できます。Incredibuild Cloud ソリューションのアクティベーションが済んだら、一時停止も再開もワンクリック。

  • オンデマンドの柔軟性とスケーラビリティ - Incredibuild Cloud では、実行中のビルドに応じて VM が自動的に起動・終了し、最大限の高速化を図るためのリソース数が算出されます。ビルドに使う Helper Agent の上限数 / 下限数を設定できます。この値は社内の IT 環境や開発環境、要件の変化に応じて変更可能です。オンプレミスのマシンと併用する環境では、オンプレミスでインフラ変更した場合でもクラウドのリソースを増減することでシームレスに不足分を補うことができます。

  • コスト効率 - Incredibuild Cloud は、ビルドの実行の完了時、または、中止時、あるいは事前に定義されたタイムアウトのしきい値に達した後に、アクティブなクラウドリソースをシャットダウンすることでコストを最適化します。

  • アクセシビリティとコラボレーション - オフィス、自宅、リモートサイトなど、パフォーマンスを犠牲にすることなく、Incredibuild Coordinator の地理的な場所を設定して、最良のレイテンシを実現し、ビルドを実行することができます。レイテンシーを抑えるには Incredibuild Coordinator を適切な場所に設置する必要があります。