メリットと使用方法
Incredibuild を使えばワークスペースの生産性を大幅に向上させることができます。主なメリットは次の通り。
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コードのコンパイル、テストの実行、コード解析、アセットの作成、シミュレーション、継続的デリバリーやビルドなど CPU に負荷のかかる処理を短縮してプロセスを加速できる。
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処理能力が不足していれば、仮想マシンにホストされたクラウドにスケールアップできる。
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ソースコードの変更、ハードウェアの追加、セットアップの変更なしですぐに導入できる。
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処理を可視化できるので過去のビルドの追跡やエラー / ボトルネックの検出を簡単に行える。
ほかにも Incredibuild Linux には次のようなメリットがあります。
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既存のコードやスクリプトとの統合が容易 - Incredibuild Linux では、既存のソースコードやビルドスクリプトを変更する必要はありません。オリジナルのコマンドの前に Incredibuild Linux コマンド (ib_console) を追加して、ツール (ビルド ツール、テスト スクリプトなど) にタスクを並列実行するように指示するだけです。例えば、Make では -j オプションに大きい値を入れてビルドを実行します。
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1 つのディストリビューションで異なる Linux の分散を利用する 環境 - Incredibuild Linux はヘテロジニアス Linux インフラで利用することができます。つまり、ディストリビューション (ディストロ) やバージョンが異なるマシンでも Incredibuild 環境を構築できるということ。サポートされているディストロとバージョンの Linux マシンなら、Incredibuild 環境に参加してビルドを実行できます。例えば、CentOS マシンが Ubuntu マシンにタスクを分散 (またはその逆) することができます。
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1つつのディストリビューションで異なるビルドツールやアプリケーションを利用できる環境 - Incredibuild Linux は、ビルドツールやアプリケーションのヘテロジニアス環境で利用できます。例えば Scons でコンパイルする場合、Scons や他のコンパイラがインストールされていないマシンにタスクをシームレスに分散させることができます。
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追加の商用または自社開発のビルドツールの容易な組み込み - Incredibuild Linux は汎用的で包括的なプラットフォームであり、他の高速化ツールでサポートされていないビルドツールを含め、マルチプロセス、並列実行をサポートするあらゆるビルドツールを容易に追加することが可能です。デフォルトでも多数のメジャーなビルド ツールをサポートしていますが、Incredibuild の設定ファイル (xml) にエントリを追加するだけで、簡単にお使いのビルド ツールと統合できます。
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同じマシン上で複数のビルドを同時に実行 - Incredibuild Linux では、2 人以上の開発者が同じマシン上で同時にビルドすることができます。例えば、16 コアのマシン上では、各ビルドは 4 コアを使用し、4 つのビルドを同時に実行できます。
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定義済みおよびカスタマイズされたレポートの簡単な生成 - Incredibuild Linux は、ビルドの実行を分析し、次のような貴重な情報を得ることができる レポート モジュールを提供します。
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安定版のビルドと CI のビルドやナイトリー ビルドを比較して継続的インテグレーションの異常を検出。
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CI スクリプトの一部として Incredibuild データベースを照会し、次の「レッド フラグ」を自動で検出。
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タスクに想定外の時間がかかる。
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実行タスクが多すぎる。
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ベンチマークのビルドと標準エラーが異なる。
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