よくある質問

このページではよくある質問を紹介しています。このページや「ナレッジベース」で答えが見つからない場合は、こちらからお問い合わせください。できるだけ迅速に対応いたします。

Q: Incredibuild の動作中にプロジェクトの中間フォルダに「vcx0_ib_」(x は「6」、「7」、「8」のいずれか) というプレフィックスを持つファイルが生成されます。何か問題がありますか?

A: いいえ。これは正常な動作です。Incredibuild はビルドに参加している Agent ごとに個別のデバッグ情報と .idb ファイルを生成し、これらを中間フォルダに格納します。

Q: MSVC で作成された OBJ/EXE ファイルと Incredibuild で作成された OBJ/EXE ファイルが違うのはなぜですか?

A: Incredibuild の出力と MSVC の出力には、デバッグ情報の場所、バイナリ ファイルのタイムスタンプ、リンク段階での OBJ ファイルの順番などによる違いがいくつかあります。アプリケーションの動作に影響はありません。

Q: Incredibuild がマシンの CPU を使用しないように Agent を一時的に無効にするにはどうすれば良いですか?

A: Incredibuild のトレイアイコンを右クリックして [Disable Agent] を選択してください。Coordinator モニターからリモート操作することもできます。

Q: コマンドラインから BuildConsole を実行したら「BuildConsole' is not recognized as an internal or external command, operable program or batch file」というエラー メッセージが表示されます。なぜですか?

A: PATH 環境変数に Incredibuild のインストール フォルダが設定されていないことが原因です。BuildConsole は Visual Studio をインストール済みのマシンでのみご利用になれます。

Q: プロジェクトのビルドに自マシンの Agent しか参加しません。

A: いくつかの原因が考えられます。

  • 自マシンの Agent が Coordinator マシンにサブスクライブされていない。ご利用のライセンスで自マシンをサブスクライブ済み Agent リストに追加できるかどうかを、システム管理者に確認してください。

  • プロジェクトのビルドに必要な拡張パッケージが割り当てられていない。ビルド システム パッケージの割り当ては Coordinator モニターから行います。ご利用のライセンスで必要な拡張パッケージが割り当てられるかどうかを、システム管理者に確認してください。

  • ビルドするプロジェクトのファイルが少ないため Agent 間でタスクが分散されない。

  • [Agent Settings] で設定された Coordinator 名またはポートが間違っている。

  • Coordinator マシンがシャットダウンまたはネットワークから切断されている、Coordinator サービスがアクティブでない。

  • ネットワークが切断されている。LAN ケーブルや設定を確認してください。

  • ネットワーク セキュリティの制限でマシンからネットワーク内の Coordinator マシンや Agent マシンへの TCP/IP アクセスがブロックされている。

  • Incredibuild の試用期間が終了した。

Q: Incredibuild のトレイアイコンが表示されません。どうやって復元できますか?

A:Start メニューから、Programs files->Incredibuild->Incredibuild Agent Tray-Icon を選択して、トレイアイコンの表示を復元します。Incredibuild のトレイアイコンを表示させたままにしたい場合は、[Agent Settings] ダイアログの [Tray-Icon] で [Enable tray-icon display on system start-up] のチェックボックスをオンにしてください。

Q: Visual Studio で Incredibuild のメニュー / ツールバーが表示されません。どこにありますか?

A:Agent Settings ダイアログの [Visual Studio Add-in] セクションを使用して、メニューとツールバーを復元します。[Add-in Installation removal]セクションか、MSVC 6.0 では、[Fix menu] と [Fix Toolbar] ボタンを使用します。なお、MSVC 6.0 のアドインは、マシンを使用するユーザーごとに個別にインストールする必要があります。これは同じダイアログから行えます。ツールバーが表示されない場合は、ツールバーが非表示になっている可能性があります。確認するには、Microsoft Studioのツールバーセクションを右クリックし、[Toolbar」 で始まるリストされたツールバーがすべて選択されていることを確認します。

Q: Incredibuild を使ってプロジェクトをビルドするとブラウザ情報が生成されず、MSVC でビルドすると生成されるのはなぜですか?

A: Incredibuild はブラウザ情報を生成するかどうかをグローバルで設定しています。[Agent Settings] ダイアログの [Build System] タブからこの設定を行うことができます。また、[Batch Build] ダイアログからプロジェクトをビルドする際に、特定のプロジェクトに対してこの設定を上書きすることもできます。

Q:「Incredibuild: build system warning: #import directives in precompiled header should use the no_implementation attribute.See FAQ section in documentation for more details.」という警告メッセージが表示されます。なぜですか?

A: Incredibuild はプリコンパイル済みヘッダー (PCH) のソースファイルに「no_implementation」のキーワードを含まない「#import」ディレクティブを見つけると警告を発します。これには 2 つの理由があります。

1) ソースファイルにこの PCH で生成された .TLI ファイルがインクルードされていると、「file not found (ファイルが見つかりません)」というコンパイル エラーが発生することがあります。このエラーは PCH ファイルで「no_implementation」フラグとともに「#import」ディレクティブを使用することで解決することができます。2) 「no_implementation」のキーワードを含まない場合、PCH ファイルが大きくなってコンパイルが遅くなることがあります。以下は、MSDN ライブラリの「#import」トピックからの引用です。implementation_only 属性は、プリコンパイルされたヘッダー (PCH) ファイルの外部に実装を維持する方法として、no_implementation 属性と共に使用することが想定されています。#import 属性を含む no_implementation ステートメントは、PCH の作成に使用されるソース領域に配置されます。生成される PCH は、多数のソース ファイルによって使用されます。これによって、implementation_only 属性を含む #import ステートメントが PCH 領域の外部で使用されます。いずれかのソース ファイルでこのステートメントを 1 回だけ使用する必要があります。これによって、ソース ファイルごとに追加の再コンパイルを行うことなく、必要なすべてのラッパー メンバー関数が生成されます。』

Q: コンパイル時にヘッダー ファイルやタイプ ライブラリ ファイルで「No such file or directory」エラーが発生します。

A: 問題のファイルが、ワークスペース内のほかのプロジェクトのカスタム ビルド ステップまたは MIDL ステップで生成されていないか確認してください。生成されている場合、ワークスペースにプロジェクト間の依存関係を定義していないことが原因かもしれません。詳しくは「依存関係について」をご覧ください。

Q: コンパイラが古いヘッダー ファイルやタイプ ライブラリ ファイルを使用しているようです。

A: 上の回答をご覧ください。

Q: すでにコンパイルされているはずの多くのファイルがビルドモニターのアウトプット表示に表示されません。なぜですか?

A: Incredibuild はコンパイル時に一部の構成のビルド出力を一時保存して、異なる構成の出力と一緒にならないようにしています。プロジェクト表示を使用すると時系列で各構成のすべての出力メッセージが表示されます。

Q: Incredibuild を使ってビルドした後、MSVC でインクリメンタル ビルドを実行すると「warning C4652: compiler option 'Generate Browser Info' inconsistent with precompiled header; current command-line option will override that defined in precompiled header」というエラー メッセージが表示されます。なぜですか?

A: Incredibuild のブラウザ情報作成オプションと、MSVC のブラウザ情報の処理方法が競合しています。次のいずれかの手順で解決できます。

  • ブラウザ情報を利用する場合:
    • 当該構成のプロジェクト設定でブラウザ情報を生成するように設定する (MSVC のプロジェクト設定ダイアログの「C/C++」と「ブラウザー情報」で [ブラウザー情報] のチェックボックスをオンにします)。
    • Incredibuild のブラウズ情報作成設定(エージェント設定 ダイアログ内)を設定して、この構成のブラウズ情報を作成します(これは 「常に」、 または 、「『ブラウズ情報の生成』プロジェクト設定に従う」 を選択するか、一致する検索フレーズを使用することで可能です)。
    • プロジェクトをリビルドする。
  • ブラウザ情報を利用しない場合:
    • Configurationのプロジェクト設定で、ブラウズ情報を生成しないように設定します。
    • エージェント設定 ダイアログ内の
    • Incredibuild のブラウズ情報作成設定で、この構成のブラウズ情報を作成しないように設定します。この設定は、[Never] または [’Generate browse info’project setting」を選択するか、一致する検索フレーズを使用することで可能です)。
    • プロジェクトをリビルドする。

Q: Incredibuild Agent が起動しません。なぜですか?

A: 様々な原因が考えられますが、ここでは、その原因を切り分けるための一般的な方法をご紹介します。

  1. Incredibuild Agent のトレイアイコンにエラー表示がある場合は、トレイアイコンをクリックして Incredibuild Agent サービスで最後に発生したエラーを表示し、これが問題の原因につながるかどうかを確認します。
  2. Windows/System32 フォルダ下の「perfc009.datperfd009.dat」ファイルを、Agent がインストールされているマシンと同じ OS を搭載した別のマシンからコピーして上書きします。これが難しい場合は、Windows のセットアップを実行してシステム ファイルを復元してください。
  3. 発生している問題をできるだけ詳しく記載して Incredibuild サポートにお問い合わせください。

Q: ビルドを実行すると、一部の Agent がファイルのコンパイルが終了する前に停止して、コンパイルバーが表示されなくなります。なぜですか?

A: ネットワークの誤設定が原因の可能性があります。Incredibuild が正常に動作するには、以下のテストをすべてクリアする必要があります。

  • ビルド マシンから問題の Agent の IP アドレスを使って Ping を送る。
  • ビルドするマシンから問題の Agent のネットワーク名を使って Ping を送る
  • 問題の Agent からビルド マシンの IP アドレスを使って Ping を送る
  • 問題の Agent からビルド マシンのネットワーク名を使って Ping を送る

Q: Incredibuild の永久 (一時) ライセンスをインストールしましたが、ビルドを実行すると「スタンドアロン モードで実行されている」というメッセージが表示されます。なぜですか?

A: お使いの Agent がサブスクライブ解除されているか、必要なビルド システム拡張パッケージが割り当てられていないことが原因です。次の手順を行います。

  1. Coordinator モニターを開きます。
  2. Agent リストの中から対象の Agent を探します。
  3. 「Status」が [Unsubscribed] の場合は Agent を右クリックして [Subscribe] を選択します。
  4. [Subscribe] がグレーアウトしている場合は、ライセンスがサブスクライブ済み Agent の上限に達しているため、先に Agent をサブスクライブ解除する必要があります。
  5. 「Packages」列に「Helper」と表示されている場合や、プロジェクトのビルドに使用しているものとは別の MSVC バージョンが指定されている場合は、Agent を右クリックして [Allocate Package] を選択し、適切なビルド システム拡張パッケージを割り当てます。

Q: 複数のCPU / コアに対応した永久 (一時) ライセンスをインストールしましたが、ビルドを実行しても 1 つのプロセッサしか使用されません。なぜですか?

A: ご利用の Agent に「Multiple CPU(s)/Core(s)」拡張パッケージがインストールされていない可能性があります。次の手順を行います。

  1. Coordinator モニターを開きます。
  2. Agent リストの中から対象の Agent を探します。
  3. Agent を右クリックして [Allocate Package] > [Multiple CPU(s)/Core(s)] を選択します。
  4. このオプションがグレーアウトしている場合は「Multiple CPU(s)/Core(s)」拡張パッケージがすべて使用中なので、先にほかの Agent からこのパッケージを解除する必要があります。

Q:「One or more source files use automatic precompiled headers.This setting is not recommended and may degrade build performance.See FAQ section in documentation for more details.」というエラー メッセージが表示されます。どうすればよいですか?

A: プロジェクトで「自動的に」プリコンパイル済みヘッダーが使用されています。Incredibuild を利用する場合、ビルドのパフォーマンスに悪影響を与えるためこの設定は推奨されていません。問題を解決するには、標準的な (ヘッダー ベースの) プリコンパイル済みヘッダーを使用するか、プリコンパイル済みヘッダーの使用しないようにします。

Q: Edit & Continue がうまくいきません。なぜですか?

A: Incredibuild は Edit & Continue に対応していますが、この機能で使用するファイルを [Solution Settings] ダイアログで事前に指定しておく必要があります。詳しくはユーザー マニュアルをご覧ください。

Q: ビルド時に 2 台のマシンで同じファイルがコンパイルされていることを示す 2 つのコンパイルバーが表示されます。これは正常ですか?

A: はい。これは最適化のための機能です。低速なリモート Agent が原因でビルドが遅くならないように、ローカルマシン上で重複してコンパイルを行うことがあります。この場合、同じファイルが 2 回コンパイルされたように見えることがあります。

Q: Visual Studio に統合された [Build Monitor] タブを移動すると、Visual Studio がクラッシュするのはなぜですか?

A: この問題は Microsoft の既知のバグ (Visual Studio 16.8.2) です。バージョン 16.8.5 で解決しました。

料金とライセンス

Q: どのくらいの数の Coordinator と Agent が必要ですか?

A: ライセンスに含まれる Coordinator の数は Incredibuild を使用するワーキング グループの数に対応しています。各 Coordinator は Agent 間で分散ビルドを実行できるように Agent グループを管理します。エージェントを複数のCoordinator に分散させることは追加料金なしで可能です。しかし、多数のエージェントを複数のCoordinator に分散させた場合、各グループの処理能力が低下することに留意してください。Agentsには2つの基本的なタイプがあります。Helper Agentはビルドの開始は不可能ですが、分散ビルドの処理能力を提供することは可能です。Builder Agentは分散ビルドを開始することができる。Initiator Agent は Helper Agent としても動作します。通常、ビルドを開始するすべてのマシンにBuilder Agentが必要で、分散ビルドに処理能力を提供できるマシンにはHelper Agentが数台必要です。Incredibuild ROI Calculatorをお試しいただく事が、どのライセンス体系がお客様のニーズに最も適しているのかを判断する最適な方法です。詳細な説明と見積もりを取得してください。

Q: 既存のライセンスに Agent を追加するにはどうすればよいですか?

A: 現在のライセンスの詳細と必要なライセンス数を明記の上、当社営業部 までメールにてご連絡ください。ライセンス更新の手順をご案内します。

Q: 試用期間が過ぎたのですが、購入手続きにもう少しかかりそうです。試用を延長できますか?

A: もちろんです。試用期間延長フォームに必要事項を記入ください。2 週間有効なライセンス ファイルをお送りします。

Q: ライセンス ユーザーです。ライセンスを分割して複数の場所で使えますか?

A: はい。有効なライセンスに対して保守サービスが無償で提供されますので、Agent を別の場所に移行したい場合は sales@Incredibuild.com までお問い合わせください。

技術情報

Q: Incredibuild で依存関係を作成できますか?また、Incredibuild をインストールしたマシンで Visual Studio のビルド コマンドを使用できますか?

A: MSVC の標準的なビルド操作 (Visual Studio IDE およびコマンドラインからの操作) は Incredibuild をインストールしているかどうかにかかわらずいつでも使用できます。つまり、いつでも普段のビルドに切り替えることができるということです。ビルド スクリプトを使用する場合は少し変更が必要です (VC のコマンドライン ビルドツールを Incredibuild に置き換える)。

Q: Incredibuild 用に C++ プロジェクトを変更する必要がありますか?

A: いいえ。Incredibuild は Visual Studio でビルドできるものであれば、どんな C/C++ プロジェクトでもビルドできます。プロジェクトが複数ある場合は、正しい順序でビルドするためにプロジェクトの依存関係の情報が必要なこともあります。

Q: Incredibuild をインストールすると Microsoft Visual Studio の環境はどう変わりますか?

A:「ビルド」「リビルド」「クリーン」「バッチビルド」「現在のビルドを停止」コマンドなど Incredibuild のメニューとツールバーを利用できるようになります。VC のコマンドの代わりに使用するだけです。ビルド中には、ビルドの出力、ビルド プログレスバー、進行状況、タイムラインなどが (環境に統合された) 専用のビルドモニターに表示されます。

Q: コマンドラインやビルド スクリプトで Incredibuild を操作できますか?

A: はい。Incredibuild にはビルド用の強力なコマンドライン インターフェイスが搭載されており、msdev.exe / devenv.exe / msbuild.exe を実行するスクリプトに簡単に統合することができます。例えば、BuildConsole.exe は devenv / msdev のコマンドライン構文をサポートしているので、一般的にはスクリプト内の実行ファイル名を置き換えるだけで済みます。

Q: Visual Studio プロジェクトのビルドのどのタスクが分散されますか?

A: Incredibuild は C/C++ のコンパイルと MIDL のステップを分散しています。Dev ツール拡張パッケージを使えば、カスタム ビルド ステップ、ビルド イベント (プレビルド、プレリング、ポストビルド)、カスタム ルールを実行するファイルも分散できます。

Q: C++ プロジェクトのコンパイルに Incredibuild を使うとどれくらい効果がありますか?

A: 一番手っ取り早い方法は試してみることです。一般的に数ファイル以上あるプロジェクトの場合、フルビルドで 10% ~ 30%、インクレメンタル ビルドで 10% ~ 75% ほど時間を短縮できます (リコンパイルするファイル数による)。

Q: どのような入力ファイルを使用できますか?

A: Incredibuild は Microsoft Visual C++ 6.0 プロジェクトの「.DSP/.DSW ファイル」、Microsoft Visual C++ の「.VCPROJX/.SLN ファイル」、MSVC 2008 /2005 / .NET の「.VCPROJ/.SLN ファイル」、インテル C++ コンパイラの「.icproj ファイル」、eMbedded Visual C++ 4.0 の「.vcw/.vcp ファイル」と互換性があります。また、Make、gmake、vsimake、GnuMake、jam など「対応済みビルド ツール」に記載されたツールにも対応しています。

Q: Incredibuild によってコンパイルやリンクのプロセスが変わり、ビルドの出力に問題が生じる可能性がありますか?

A: いいえ。Incredibuild はすべてのビルド ステップ (コンパイル、リンクなど) で同じ実行ファイルを使用します。Incredibuild はコンパイラではなく、コンパイラの効率化をサポートするソフトウェアです。

Q: Incredibuild でコンパイル プロセスを分散したことで、社内のほかのユーザーのマシンに影響が及ぶことはありますか?

A: Incredibuild Agent はインストールされているマシンの活動レベルに応じて動作を自動調整します。デフォルトでは、Agent の優先度はシステム内のほかのプロセスよりも低く設定されています。このため Incredibuild に割り当てられる CPU リソースはユーザープロセスや OS プロセスよりも少なくなり、稼働していないマシンでは Incredibuild がフル動作し、稼働中のマシンでは Agent のアクティビティが低くなります。一般的には自マシン上に Incredibuild Agent があることを意識することさえありません。

Q: Incredibuild が LAN の帯域幅を使い切ってしまいませんか?

A: いいえ。ネットワーク トラフィックを最小限に抑えるために、ネットワーク最適化機能 (キャッシングや圧縮など) に多くの労力が費やされています。標準的なネットワークでは、複数のコンパイルを実行中でもほとんど影響はありません。

Q: ワークステーションの構成が同じではありません。OS、MSVC のバージョン、サービスパック、DLL のバージョンなどが異なりますが、何か問題がありますか?

A: いいえ。リモート Agent では、ビルドを実行したマシンの環境をコピーした「仮想環境」ですべてのアクションが実行されます。これは、コンパイルではビルドを開始したマシンと同じ実行ファイルを使用することを意味します。実際、リモート Agent には実行ファイルすら不要です。

Q: Incredibuild のインストール フォルダ下の「File Cache」というフォルダがかなりのディスク容量を占有しています。これは何ですか?

A: このフォルダには分散ビルドを高速化するために、リモート Agent から転送されたソースファイルがキャッシュされているため、ソースツリーとシステムのインクルード ファイルをすべて格納できるだけの容量が必要です。フォルダの容量と場所は [Agent Settings] ダイアログまたは Coordinator モニターから変更できます。

Q: Incredibuild を使ってビルドが実行されたかどうかを確認するには、スクリプトをどう修正すれば良いですか?

A: Incredibuild ではビルド実行時に「IncredibuildContext」(値は「1」) という環境変数を自動的に定義します。カスタム ビルド ステップでこの環境変数を照会して、 Incredibuild を使ってビルドが実行されているかどうかを確認できます。

Q: Incredibuild はネットワーク プロトコルを使ってファイルの移動やプログラムの実行を行っていると思いますが、セキュリティ上の脅威に対してどのような対策をしていますか?

A: まず始めに、Incredibuild のライセンス構成でシステムへの参加が「許可」されている Agent をリストアップし、許可されたワーキング グループ以外からシステムを悪用しようとする試みから保護しています。また、ネットワーク プロトコルを内部の脅威から保護するために多くの注意が払われています。ファイル操作はすべてクローズドな仮想環境内で行われるので、前述の対策が破られた場合でもファイルに害は及びません。これらの対策に加えて、ユーザーの組織に設置されたセキュリティ インフラ (ファイアウォールなど) も利用できます。

Q: プリコンパイル済みのヘッダーの使用の可否や注意点について教えてください。

A: Incredibuild はプリコンパイル済みのヘッダー (PCH) を使用したプロジェクトに対応しています。「自動」PCH を使用するとビルドが遅くなることが知られているので、その場合は、標準のヘッダー ベースの PCH に切り替えるか、PCH を完全に無効にすることをお勧めします。

Q: Visual Studio のブラウザ情報機能を使用しています。Incredibuild でもこの機能を利用できますか?

A: はい。Incredibuild はブラウザ情報ファイルの作成に対応しています。

Q: プロジェクトの中にカスタム、プレビルド、プレリンク、ポストビルド ステップが含まれています。Incredibuild で対応できますか?

A: はい。カスタム ビルド ステップとビルド イベントは、ビルド マシンのローカルで実行されます (マシンに複数の CPU がある場合はそれぞれの CPU 上で複数のステップを同時に実行できます)。

Q: プロジェクトで COM オブジェクトを使用しており、一部のファイルのコンパイルで DLL やタイプ ライブラリが必要です。Incredibuild で対応できますか?

A: はい。コンパイルはすべてビルド マシンの環境をコピーした仮想ミラー環境内で実行されます。つまり、リモートマシンのファイルや DLL に関係なく、ビルドを開始したマシンにある DLL やファイルに基づいてコンパイルが出力されるということです。

Q: ソースファイルの一部がネットワーク ドライブ上にあります。Incredibuild の動作やパフォーマンスに影響はありますか?

A: Incredibuild はネットワーク上のファイルにアクセスできます。むしろ、その方が効果的な場合もあります。ネットワーク上のファイルを含むプロジェクトをコンパイルする場合、Incredibuild のキャッシング メカニズムによって VC より良い結果を期待できます。

Q: ビルドに参加するマシンはどのように決定されますか?

A: Incredibuild Coordinator は Agent の CPU の強度、使用率、コンパイル時の Agent に影響を与えるその他の要因を把握しています。ビルドが始まると、Coordinator はその時に利用可能な最も効率的な Agent をビルドに割り当てます。この割り当ては Agent の稼働状況に合わせてビルド中に変更されることがあります。例えば、リモートビルドに参加しているマシンでユーザーが CPU 負荷の高いタスクを開始した場合、そのマシンでは直ちにコンパイルが停止され、代わりに別のマシンにビルドが引き継がれます。

Q: 複数の Agent が同時にビルドを開始した場合はどうなりますか?

A: この場合、Incredibuild Coordinator によって各ビルドがシステムの利用可能な CPU を均等に占有できるようにビルドに Agent を割り当てられます。

Q: ビルド中に何らかの理由で Coordinator が利用できなくなるとどうなりますか?

A: Coordinator コンパイルのリソース管理を行いますが、ビルドの実行自体には不要です。ビルド開始後に何らかの理由で Coordinator コンポーネントが利用できなくなると、ビルドが完了するまでその時の Agent の割り当てが継続されます。それ以降は Coordinator が復旧するまでスタンドアロン モードでビルドが実行されます。高い可用性を確保したい場合は「Backup Coordinator」をインストールします。これはメインの Coordinator が利用できなくなると自動的に作動します。

Q: リモートマシンでコンパイル中の Agent が突然利用できなくなった場合はどうなりますか?

A: Agent が利用できなくなったり、負荷が大きすぎてコンパイルで効果が得られない場合、Agent は動作を停止し、コンパイル中のファイルはほかの Agent に割り当て直されてビルドが継続されます。

Q: コードの最適化のために MSVC 以外のコンパイラ / リンカでVisual Studio を使ってプロジェクトを開発・ビルドしています。Incredibuild はこれらのコンパイラに対応していますか?

A: Incredibuild は現在 Microsoft の cl.exe (Visual Studio の全バージョン、eVC、Xbox、Xbox 360 プラットフォーム) とインテル C++ コンパイラに対応しています。将来的には対応コンパイラを拡大していく予定です。Make & Build ツールは、NVidia、CUDA コンパイラ、vxworks、Xbox One、Nintendo、Play Station のツールチェーンで使用できます。

Q: マルチプロセッサのマシンに対応していますか?

A: はい。Incredibuild は追加のプロセッサを利用してコンパイル時間を短縮することができます。

Q: Xbox のプロジェクトに対応していますか?

A: はい。Incredibuild は MSVC .NET プラットフォームの Xbox プロジェクトの分散ビルドに対応しています。

Q: Xbox 360 と Xbox One のプロジェクトに対応していますか?

A: はい。Incredibuild は Xbox 360 および Xbox One プロジェクトの分散ビルドに対応しています。

Q: スタンドアロンのマシンでも使用できますか?

A: はい。マルチ CPU を搭載したマシンの場合、Incredibuild を使用することでマシンの複数のプロセッサを利用して、コンパイル速度を大幅にスピードアップすることができます。

Q: Incredibuild のインストール後に手動でマシン間のファイルをコピーしたり、DLL を登録したりといった準備は必要ですか?

A: いいえ。Incredibuild はすべての同期を仮想環境内で処理します。マシンのファイル システムは変更されず、DLL もインストールされません。

Q: Incredibuild 環境でどれくらいの数の Agent を使用できますか?

A: 1 台の Incredibuild Coordinator で 500 以上の Agent に問題なく対応できます。もっとたくさんの Agent が必要な場合は、環境をワーク グループに分割して、各環境に Coordinator を設定することをお勧めします。

Q: Coordinator と同じマシンに Agent をインストールできますか?

A: はい。一般的な使用方法ですCoordinator は多くのリソースを必要としない軽量なコンポーネントです。ただし、あまりに性能の低いハードウェアのマシンには、両方のコンポーネントをインストールしないようにしてください。

Q: makefile ベースのプロジェクトをビルドできますか?

A: Incredibuild 3.0 で導入された Dev ツール インターフェイス拡張パッケージを使用すれば、「対応済みビルド ツール」に記載されている様々な Make やビルド ツールで実行されるビルドを分散することができます。