サイレント インストール

ここではコマンドラインを使って Incredibuild コンポーネントをインストールする手順をみていきます。Incredibuild をたくさんのマシンにインストールする場合やインストールしたことを気付かれたくない場合に適しています。

Incredibuild セットアップ ウィザードで作成した自動インストーラー ファイルを使ってサイレント インストールを実行します。

バージョン10.2以降では、Incredibuild Agentsをインストールするための自動インストーラーファイルのみ、生成が可能です。自動インストーラーによるCoordinatorのインストールをご希望の場合は、こちらからインストーラーをダウンロードしてください。

サイレントインストールファイルの生成

  1. Incredibuild のセットアップ ファイルを実行します。

  2. セットアップオプション ページで、サイレントインストールファイルの作成 を選択します。

  3. 名前を付けて保存 をクリックし、任意の場所を指定します。

自動インストーラーの実行

注意: 自動インストーラは、管理者としてCMDから実行する必要があります。

自動インストーラは、以下の一般的な構文を使用します。

IBSetupConsole.exe /Install /Components={コンポーネント名 - カンマ区切り} /Coordinator={コーディネータIPアドレス/ホスト名} [全般オプション] [エージェントとコーディネータのオプション]

項目 説明 既定値
フラグ
/install このフラグは、アクションをInstallationと定義します。アンインストール、修復、アップデートを行う場合は、以下のセクションを参照してください。  
/Components

インストールするコンポーネントを定義します。Agent、 Coordinator、またはAgent、Coordinatorのように、両方を一度にインストールすることができます。

 
/Coordinator セクション

関連するCoordinatorのIPアドレスまたはホスト名。Agent と Backup Coordinator のインストールでは必須です。

Coordinator がデフォルトのポート番号(31104)を使用しない場合は、Coordinator 名にポートを追加して、次のように両者を引用符で囲んでください: "Coordinator_Name:Port_No."For example:"192.100.00.01:12345"

 
/Coord:Backup このフラグは、インストールするCoordinator がバックアップCoordinator であることを示すために使用します。  
/help 使用情報およびフラグ一覧の表示  
General Options
/AddToPath={ON|OFF} Incredibuild のインストール フォルダをシステムの検索パスに追加するかどうかを選択します。 オン
/InstallDir={Install dir path} Incredibuild のインストール フォルダを指定します。 C:\Program Files (x86)\Incredibuild

Agentオプション

/Agent:AutoSelectPorts={ON|OFF}

Agent Service と Helper コア用の TCP/IP ポートを自動的に選択するかどうかを指定します。オンにすると手動で指定したポートが上書きされます。

制限事項 このオプションを使用するには、必要なすべてのポートを手動で開く必要があります.Agent:AutoSelectPortsフラグを使用している場合、/Agent:OpenFirewallフラグの使用はサポートされません。

オフ
/Agent:FILECACHE={Number in MBs} Agent のファイル キャッシュの上限 (MB) を指定します。 4096
/Agent:Group={Build Group name} インストール時にAgentをBuild Groupに割り当てることができます。指定した名前が存在しない場合、Build Groupが作成されます。 デフォルト Build Group
/Agent:HelperPort={Port no.} Intiator と Helper コア間の通信で使用するポートを手動で指定します。「/Agent:AutoSelectPorts」オプションがオフの場合のみ有効です。 31106
/Agent:InstallAddins={ON|OFF} Visual Studio IDE に Incredibuild アドインをインストールします。 オン
/Agent:OpenFirewall={ON|OFF}

Windows ファイアウォールで Agent ポートを開放します。

制限事項 このオプションは、/Agent:AutoSelectPortsと一緒に使用しないでください。その場合、Incredibuild はどのポートが必要になるかを事前に認識していないため、ファイアウォールで必要なすべてのポートを手動で開く必要があります。

オン
/Agent:ServicePort={Port no.} Coordinator との通信で使用する Incredibuild Agent Service ポートを手動で指定します。「/Agent:AutoSelectPorts」オプションがオフの場合のみ有効です。 31105
/Agent:AgentRole={Helper/Initiator/Helper,Initiator}

Agentライセンスタイプを示します。

 

/Agent:InitiatorType={Fixed/Floating/CI_Fixed/CI_Floating}

Initiator のライセンスタイプを定義します。

固定

/Agent:HelperType={Fixed/Floating}

Helperのライセンスタイプを定義します。

固定

/Agent:HelperCores={#|%}

エージェントがビルドの配布を支援する際に使用できるコア数を制限します。実コア数または総コア数に対する割合で指定することができます。

 

/Agent:Description

 

 

/Agent:SSLKey="{path to .key file}"

SSLを使用している場合は、Agentに配置する鍵のパスを指定します。

UNCを使用したリモート マシンからのファイルのインポート(例: \remote_machine coordinator.crt) は、not supported

 

/Agent:SSLCer="{path to .crt file}"

SSLを使用している場合の、Agentに配置したい証明書のパス。

UNCを使用したリモート マシンからのファイルのインポート(例: \remote_machine coordinator.crt) は、not supported

 

/Agent:BuildCache=on

イニシエータエージェント にBuild Cache ライセンスを割り当てます。Agentは、デフォルトの設定でBuild Cacheエンドポイントとして有効化されます。

 

/Agent:BuildCacheServicePort={port number}

Build Cache エンドポイントポートの値を定義します。

51100

/Agent:DbLocation="{path}"

Build Cache に使用するデータベース何も指定されていない場合、デフォルトのデータベースは、インストール中、各イニシエータに自動インストールされます。それ以外の場合は、任意のRedisデータベースの場所を指定することができます。データベースが認証情報を必要とする場合、[Agent Settings] > [Build Cache] で認証情報指定が可能です。

 

/Agent:CacheDirectoryLocation="{path}"

Build Cache ファイルを含むするフォルダの場所。フォルダに認証情報が必要な場合、[Agent Settings] >[Build Cache] で認証情報を指定できます。

 

/Agent:MaxFileCacheSize={#}

Build Cache フォルダーの最大サイズ。

 

/Agent:SingleUse={True}

これは、フローティング イニシエータエージェントを単一使用エージェント(VMなど)としてマークしますこれは、Coordinatorにデータが保存されないようにするため、単一使用のエージェントを大量に使用する場合に設定することが重要です。

 

/Agent:BackupCoordHost

/Agent:BackupCoordPort

Backup Coordinatorを使用していてアクティブになっている場合は、これらのフラグを使用して使用するマシン名とポートを指定します。この動作は、Backup Coordinatorがアクティブな間にAgentをインストールする場合のみ必要で、それ以外の場合はBackup Coordinatorの場所はPrimary CoordinatorからすべてのAgentに直接自動的に通知されます。

 

 

 

 

Coordinator オプション

/coord:username={user name}

Coordinatorにアクセスするためのユーザー名です。修復ではなく、クリーンインストールに必要です。ユーザー名は4~20文字で、スペースや特殊文字を含めないでください。

 

/coord:password={password}

クリーンインストール時に必要なCoordinatorにアクセスするためのパスワードです(修復ではありません)。パスワードは8文字以上で、大文字を1文字、特殊文字を1文字含めてください。ただし、パスワードに文字^ を含め内でください。

 

/coord:OpenFirewall={ON|OFF} Windows ファイアウォールで Coordinator Service ポートを開放します。 オン
/coord:DatabaseDir Coordinatorのデータベースを格納するディレクトリです。  
/coord:ServicePort={Port no.} Agent通信用ポートの値を定義します。 31104
/coord:IncredibuildManagerPort={Port no.} Incredibuild Managerのポート値を定義します。 8000
/coord:messagetransport={Port no.}

Message Transportのポート値を定義します。

5672

/coord:CoordApiPort={Port no.} Coordinator Service ポート値を定義します。 31100
/License:OpenFirewall={ON|OFF} Windowsファイアウォールでライセンスポートを開くかどうかをコントロールします。 オン
/License:ServicePort={Port no.} ライセンスサービスポートを手動で指定します。ライセンスサービスとの通信に必要です。 50052
/coord:sslkey="{path to .key file}"

SSLを使用している場合は、Coordinatorに配置する鍵のパスを指定します。

 

/coord:sslcer="{path to .crt file}"

SSLを使用する場合の、Coordinatorに配置する証明書のパスです。

 

/accept_eula

Coordinator をインストールまたはアップグレードする場合、このフラグは自動的にエンドユーザーライセンス契約(EULA)に同意します。このフラグを追加しない場合、コマンドラインでEULAを手動で承認するよう促されます。

 

事例

Coordinatorのみインストールする

{path}\ibsetup_console.exe /install /Components=Coordinator /COORD:USERNAME={user name} /COORD:PASSWORD={password}

Agent とCoordinatorをインストールする

注意: Agent と Coordinator を同じコマンドでインストールする場合、同じコマンドで Agent にライセ ンスを割り当てることはできません。

コマンド例 1

IBSetupConsole.exe /Install /Components=Coordinator,Agent  /Coordinator={coord name}:31104 [General Options] /COORD:USERNAME={user name} /COORD:PASSWORD={password}

事例 2

{path}\ibsetup_console.exe /install /Components=Coordinator,Agent /ADDTOPATH=ON /COORD:USERNAME={user name} /COORD:PASSWORD={password} /AGENT:SERVICEPORT=25000 /AGENT:HELPERPORT=25001 /COORD:SERVICEPORT=25002

Agentのみインストールする

注意: インストールコマンドでライセンスを割り当てる場合、Coordinatorでライセンスが利用可能であることを確認してください。

Helper Fixed

{path}\ibsetup_console.exe /install /Components=agent /Agent:AgentRole=Helper /Agent:HelperType=Fixed /Agent:HelperCores=4 /COORDINATOR={coord name}:31104

Helper Fixed比率

{path}\ibsetup_console.exe /install /Components=agent /Agent:AgentRole=Helper /Agent:HelperType=Fixed /Agent:HelperCores=25% /COORDINATOR={coord name}:31104

Agent Helper Floatingをインストールする

{path}\ibsetup_console.exe /install /Components=agent /Agent:AgentRole=Helper /Agent:HelperType=Floating /Agent:HelperCores=4 /COORDINATOR={coord Name}:31104

Agent Only Initiator Fixedをインストールする

{path}\ibsetup_console.exe /install /Components=agent /Agent:AgentRole=Initiator /Agent:InitiatorType=Fixed /COORDINATOR={coord name}:31104

アンインストール、新しいバージョンへのアップグレード、または既存のインストールの修復

Incredibuild をサイレントにアンインストール、更新、既存のインストールを修復するには、それぞれに対応するコマンドラインを入力して自動インストーラーを実行します。

Incredibuildをアンインストールするには

IBSetupConsole.exe /uninstall

Incredibuildをアップグレードするには

IBSetupConsole.exe /update

上記のエージェントオプション フラグのいくつかを使用して、以下を除くアップグレードコマンドを変更することができます。

  • /Agent:SSLCer

  • /Agent:SSLKey

  • /Agent:HelperType

  • /Agent:InitiatorType

  • /Agent:AgentRole

  • /Agent:BuildCache

Incredibuildインストールを修復するには

IBSetupConsole.exe /repair