コンポーネントのインストール

Incredibuild は/opt/incredibuild ディレクトリにインストールされますが、データファイルはインストールコマンドで指定したデータディレクトリに保存されます。

インストールの準備

  1. お使いのマシンがオペレーティングシステム およびハードウェア のすべての要件を満たしているか確認してください。

  2. SELinux (Security-Enhanced Linux) が無効になっていることを確認します。詳しくは、「SELinuxの無効化」 を参照してください。

  3. お使いのLinuxにlbzip2bzip2のパッケージがない場合は、手動で追加する必要があります。

  4. Incredibuild の使用ポート (2088、2089、8080、8081、9952、9953)利用できない場合は、以下のインストールコマンドを実行する際に、GNL フラグを使用して、ポートを変更します。

  5. インストーラーファイルは、弊社のウェブサイトで登録することで入手できます。すでに登録済みのお客様で、インストーラーファイルが必要な場合は、sales@Incredibuild.com までご連絡ください。

  6. Incredibuildをインストールするマシンに、インストーラーファイルをコピーします。

  7. インストーラーを実行するには root 権限のユーザーが必要です。

インストール例

イニシエータとヘルパーエージェントを持つプライマリCoordinatorをインストールします。

sudo bash ./incredibuild_3.17.ubin install -C -S -A <Path_to_Incredibuild_Installation_Directory>

イニシエータとヘルパーエージェント のみをインストール

sudo bash ./incredibuild_3.17.ubin install -S -O <Primary_Coordinator_Machine_IP_or_Hostname> -A <Path_to_Incredibuild_Installation_Directory>

セカンダリーCoordinatorのインストール

sudo bash ./incredibuild_3.17.ubin install -E -O <Primary_Coordinator_Machine_IP_or_Hostname> -A <Path_to_Incredibuild_Installation_Directory>

インストール コマンド一覧

インストールの際に使用できるオプションは下表の通りです。Incredibuild Linux のヘルプを表示するには、オプションを指定せずに install コマンドを使用します。

ibuser@incredibuild:~$ ./incredibuild_3.17.ubin install

項目 説明 備考
-A <Path>

Incredibuild DB とファイル キャッシュを格納するストレージ ディレクトリのパスを指定します。

このオプションはすべてのコンポーネントのインストールで指定します。指定したパスへのリンクが自動的に作成されます。

デフォルトでは、割り当てられたファイルサイズは11GBですが、このサイズは-Z パラメータを使用して設定できます(下記参照)。

/opt/Incredibuild の下にストレージ ディレクトリを設定することはできません

-C プライマリCoordinator のインストール。  

-E

セカンダリCoordinator のインストール。

これは、-O フラグに加えて常に使用する必要があります。

 

-H ヘルパーエージェントをインストールします。
-I イニシエータエージェントのインストール
-S イニシエータエージェントと ヘルパーエージェントをインストールします。
-C -H Coordinator と ヘルパーエージェントをインストールします。
-C -S Coordinator と イニシエータエージェント、ヘルパーエージェントをインストールします。

-O <Coordinator
Machine>

プライマリ CoordinatorのマシンのIPアドレスまたはホスト名です。
  • リモートマシンにイニシエーター、ヘルパー、セカンダリCoordinatorをインストールする際に必要です。このIPアドレスやホスト名は、プライマリーCoordinatorとの通信を確立させます。
  • Agent を Coordinator と同じマシンにインストールする場合は不要です。
  • 静的な識別子(静的なIPアドレスまたはホスト名)を使用する必要があります。
-R SUVM SUVM (シングルユース仮想マシン) のライセンスを利用する VM のイメージに Initiator または ヘルパーエージェントをインストールします。 詳しくは「SUVM ライセンスの VM イメージの作成」をご覧ください。
-6 (Coordinator のインストールで使用) Coordinator と Agent 間の通信規格に IPv6 を使用します。
  • 既定では Coordinator と Agent 間の通信には IPv4 が使用されます。
  • インストール後、このパラメータは [Coordinator Management Console] >[Coordinator Settings]の ダイアログボックス で変更することができます。最後に入力した値が有効になります。
-D (Agent のインストールで使用) Coordinator と Agent の自動接続テストをスキップします。
  • デフォルトでは、イニシエータ/ヘルパーエージェントtをリモート マシンにインストールすると、Coordinator との接続テストが自動で行われます。Agent をインストールする際にテストをしたくない場合は、このオプションを追加します。
  • 接続テストは Coordinator と Agent間の通信を確認するのに必要です。このオプションを使った場合は、あとで必ず接続テストを行うようにしてください。
-G <port> すべてのコンポーネントについて -HTTP を使用して「 Web Management Console」 にアクセスするためのポートを指定します。
  • デフォルト値は8080です 。
-L <port> すべてのコンポーネントについて -HTTPS を使用して「 Web Management Console」 にアクセスするためのポートを指定します。
  • 既定値は8081です。
ib_console -v (すべてのコンポーネントで使用) インストールしたコンポーネントのバージョン番号を表示します。 詳しくは 「ステータスとIncredibuild バージョンの確認」をご覧ください。
-N <port> (すべてのコンポーネントで使用) Coordinator のユーティリティ ポートを指定します。
  • 既定値は9953です。
-Z <size> (すべてのコンポーネントで使用) ストレージ ディレクトリのサイズを指定します (GB 単位)。
  • 文字列。
  • 既定値は11 GB
  • 5 GB 未満は非推奨です。

-p / --profile <profile_file>

profile ファイルを追加します。詳しくは、「ib_profile」 をご覧ください。

 

旧バージョンのインストール

一般的には最新バージョンの使用を推奨しています。インストール コマンドはバージョン 3.11 で更新されましたが、それ以前のバージョンをインストールする場合は次の手順で行います。以前のバージョンでは、インストール時に-i フラグが必要で、.bin の代わりに.ubin が使用されることに注意してくださいインストールする前に、上記のインストールの前提条件 がすべて満たされているか確認してください。

  1. Incredibuild をCoordinator として機能する高可用性マシンにインストールします。インストーラー ファイルを該当マシンにコピーして次のコマンドを実行します。

    sudo bash ./incredibuild__<version no.>.bin -i -C -A <Path_to_Incredibuild_Installation_Directory>

    また、-S フラグを追加することで、同じマシンにAgentをインストールすることができます。

  2. ワークロードを開始、またはワークロードの実行を手伝うすべてのマシンで次のコマンドを実行して Incredibuild をインストールします。-S フラグは、イニシエータおよびヘルパーとして動作するAgent をインストールします。Helperとしてのみ動作するAgentをインストールする場合は、-H と置き換えてください。

    sudo bash ./incredibuild_<version no.>.bin install -i -S -O <Primary_Coordinator_Machine_IP_or_Hostname> -A <Path_to_Incredibuild_Installation_Directory>