コンポーネントのインストール
Incredibuild は /opt/incredibuild ディレクトリにインストールされますが、データファイルはインストール コマンドで指定した data ディレクトリに格納されます。
インストールの準備
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マシンがオペレーティング システムとハードウェアの要件をすべて満たしていることを確認します。
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SELinux (Security-Enhanced Linux) が無効になっていることを確認します。詳しくは「SELinux を無効にする」をご覧ください。
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Incredibuild の使用ポート (2088、2089、8080、9952、9953) に空きがない場合は、以下のインストール コマンドで G、N、L オプションを使用してポートを変更します。
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Web サイトから登録を行い、インストーラー ファイルを入手します。すでに登録済みでインストーラー ファイルが必要な場合は sales@Incredibuild.com までお問い合わせください。
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インストーラーを実行するには root 権限のユーザーが必要です。
標準のインストール
インストールをする前に上記のインストールの準備が完了していることを確認します。
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Incredibuild を可用性の高いマシンにインストールします。このマシンは Coordinator として動作させます。インストーラー ファイルを該当マシンにコピーして次のコマンドを実行します。
sudo bash ./incredibuild__<version no.>.ubin install -C -A <path_to_incredibuild_data_directory>
-S オプションを追加して同じマシンに Agent をインストールすることもできます。
data ディレクトリが /opt/incredibuild ではないことを確認してください。
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ワークロードを開始、またはワークロードの実行を手伝うすべてのマシンで次のコマンドを実行して Incredibuild をインストールします。Agent を Initiator および Helper として動作させる場合は -S オプションを使います。Helper としてのみ動作させる場合は -H オプションを使います。
sudo bash ./incredibuild_<version no.>.ubin install -S -O <Coordinator_Machine_IP_or_Hostname> -A <Path_to_Incredibuild_Installation_Directory>
インストール コマンド一覧
インストールの際に使用できるオプションは下表の通りです。Incredibuild Linux のヘルプを表示するには、オプションを指定せずに install コマンドを使用します。
ibuser@incredibuild:~$ ./incredibuild_3.11.0-229.ubin install
オプション | 説明 | 注意事項 |
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-A <Path> |
Incredibuild DB とファイル キャッシュを格納するストレージ ディレクトリのパスを指定します。 |
このオプションはすべてのコンポーネントのインストールで指定します。指定したパスへのリンクが自動的に作成されます。 デフォルトで割り当てられるファイル サイズは 11 GB ですが、-Z オプション (下を参照) でサイズを指定できます。 ストレージ ディレクトリを /opt/Incredibuild の配下に設定することはできません。 |
-C | Incredibuild Coordinator をインストールします。 | |
-C -H | Coordinator と Helper Agent をインストールします。 | |
-C -S | Coordinator と Initiator Agent、Helper Agent をインストールします。 | |
-H | Helper Agent をインストールします。 | |
-O <Coordinator |
Coordinator マシンの IP アドレスまたはホスト名を指定します。 |
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-R SUVM | SUVM (シングルユース仮想マシン) のライセンスを利用する VM のイメージに Initiator または Helper Agent をインストールします。 | 詳しくは「SUVM ライセンスの VM イメージの作成」をご覧ください。 |
-S | Initiator Agent と Helper Agent をインストールします。 | |
-6 | (Coordinator のインストールで使用) Coordinator と Agent 間の通信規格に IPv6 を使用します。 |
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-D |
(Agent のインストールで使用) Coordinator と Agent の自動接続テストをスキップします。 |
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-G <port> | (すべてのコンポーネントで使用) HTTP で Web 管理コンソールにアクセスするためのポートを指定します。 |
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-L <port> | (すべてのコンポーネントで使用) HTTPS で Web 管理コンソールにアクセスするためのポートを指定します。 |
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ib_console -v | (すべてのコンポーネントで使用) インストールしたコンポーネントのバージョン番号を表示します。 | 詳しくは 「ステータスと Incredibuild バージョンの確認」をご覧ください。 |
-N <port> | (すべてのコンポーネントで使用) Coordinator のユーティリティ ポートを指定します。 |
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-Z <size> | (すべてのコンポーネントで使用) ストレージ ディレクトリのサイズを指定します (GB 単位)。 |
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-p / --profile <profile_file> |
profile ファイルを追加します。詳しくは「ib_profile.xml ファイルとは」をご覧ください。 |
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旧バージョンのインストール
一般的には最新バージョンの使用を推奨しています。インストール コマンドはバージョン 3.11 で更新されましたが、それ以前のバージョンをインストールする場合は次の手順で行います。旧バージョンをインストールする際は -i オプションが必要です。また、.ubin の代わりに .bin を使用します。インストールをする前に、上記のインストールの準備が完了していることを確認します。
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Incredibuild を可用性の高いマシンにインストールします。このマシンは Coordinator として動作させます。インストーラー ファイルを該当マシンにコピーして次のコマンドを実行します。
sudo bash ./incredibuild__<version no.>.bin -i -C -A <Path_to_Incredibuild_Installation_Directory>
-S オプションを追加して同じマシンに Agent をインストールすることもできます。
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ワークロードを開始、またはワークロードの実行を手伝うすべてのマシンで次のコマンドを実行して Incredibuild をインストールします。Agent を Initiator および Helper として動作させる場合は -S オプションを使います。Helper としてのみ動作させる場合は -H オプションを使います。
sudo bash ./incredibuild_<version no.>.bin install -i -S -O <Coordinator_Machine_IP_or_Hostname> -A <Path_to_Incredibuild_Installation_Directory>